建築材料の断熱性能③
前回の続きですが、熱抵抗値です。
熱抵抗値は、材料の厚さに比例して変わります。
熱抵抗値、厚さ、熱伝導率の関係を式で表すと、これです。
R=d/λ
熱抵抗値=厚さ/熱伝導率 です。
簡単なイメージにすると、
厚ければ厚い程、熱抵抗値が高くなります。
薄い1ミリ木材と厚み1センチの木材の片面に手をあてて、それぞれの裏面に火を近づけると、どちらが早く熱くなりますか?
厚さがある材料ほど、熱を通しにくいということです。
ここに熱伝導率も考慮すると、
木材を金属に置き換えれば、簡単にイメージできると思います。
金属の方が、早く熱くなりますよね。
木材より金属の方が熱伝導率が高い。
同じ厚みならば、熱伝導率が高い材料ほど、熱抵抗値が高くなるということです。
住宅において断熱計画をする場合、断熱材のコストと熱抵抗値を考えなければなりません。
例えば、
高価格ですが、材料の熱伝導率が低い材料があります。
問題が、予算上、価格が高い故に厚みを確保できないことがあります。
そのまま住宅を計画した場合、熱抵抗値が低いことにつながります。
材料そのものの熱を通しやすさ(熱伝導率)のみ、考えてはいけません。
材料の厚み(熱抵抗値)とコストを考える必要があります。
今日の写真は、グラスウール断熱材です。
メーカーによって色が違います。
色によって性能が変わることはありませんが、
住宅・リフォーム計画中の方は、
カタログなどで熱抵抗値を確認しましょう!