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平川市S邸 二世帯が和室でつながる同居のかたち(リンゴ農家さま)

祖父の代から大切にしてきた以前の家と変わらず、家族が良い距離感で繋がり続けるS邸。今の暮らしだけでなく、お子さまの将来までを考えた家づくりとして、20回以上もの打ち合わせを重ねました。もちろん高断熱・高気密の省エネで暖かいおうちです。


S邸は取材が入りました。北海道住宅新聞社編集部監修の住宅会社選びサイト:いえズーム(iezoom)の承諾を得て、記事を転載します。

青森県平川市。りんご畑が映える山のふもとに建つ、二階建てと平屋建ての二世帯住宅。
こちらはSさんご夫婦とお子さん、そしてSさんのご両親の8人住まいで、2023年5月に完成しました。

住宅業界内でも定評がある小野住建に依頼

ブラックの外壁がシャープな印象の、この家の設計・施工は、S邸からも近い「小野住建」。青森の厳しい冬でも快適に過ごせる「高断熱高気密」と、自然素材を積極的に採用した、木のぬくもり溢れる空間づくりが特徴の、地域に密着した工務店です。

Sさんの奥さんが、住宅関係の仕事をしており「冬でも温かい丈夫な家」と、小野住建の評判を聞いていたこともあり、住宅会社選びについては小野住建の一択だったそうです。

広々とした玄関はシューズクロークがあることで、すっきりと清潔に保たれています。
一階の床材は、なめらかな感触が心地よく、メンテナンスもしやすいサクラ材。

天井に施された自然素材と空間に広がりをみせる吹き抜け

リビングの天井は板張り、階段の手すりも無垢材を採用。木のぬくもりが心地よい空間です。
「予算の都合もあり悩んだのですが、小野住建さんのおすすめということもあって、思い切って無垢の天井にしたんです。家の雰囲気がやわらかくなりました。」

リビングから見上げると二階部分まで吹き抜けになっており、家族同士の気配や繋がりが感じられるようになっています。

家を建ててから最初の夏、猛暑と言われる中でもエアコンを弱設定で過ごすことができ、光熱費についても、二世帯住宅にも関わらず2万円以下で済んだ月はさすがに驚いたそうです。(2023年8月現在)

「まだこの家になって冬を迎えていないのですが、施工途中に家を見に行ったら、大工さんが帰った後なのに、玄関に入った瞬間にふんわりとした温かさを感じました。」

キッチンの背面には、可動式の仕切り戸がついており、来客時にサッと隠せるような工夫がされています。

まっすぐ奥へと進むと脱衣所とバススペースに繋がります。左を見ると洗面と洗濯機。その奥は玄関へとつながっており、帰宅したらまっすぐ手洗いをして衣類を洗濯機に入れることができます。そのままシャワーも!機能的な動線が奥さまはもちろん、家族に好評だそう。

現在、三人のお子さん達が20歳前後となり、いずれ息子さんがお嫁さんを連れてきた時にも住めるようにしたいという思いから、二階にもトイレと洗面台を設けたそうです。
オーダーの洗面台は、奥さんや娘さんの支度がしやすいように、カウンターが広く設けられています。
メーカーの既製品では表現のできない、デザイン性と機能性の両方を叶えたスペースです。

寝室は落ち着いた色調で、ゆったりと休息がとれる空間です。

窓の外にはりんご畑が広がります。
2022年までは、築50年の二階建ての家に三世帯で住んでいたというSさんご一家。
「四つ座敷」と呼ばれる、四つの仕切りのある和室がメインの間取りでした。
親戚が集まる際には襖を取り払って大広間として使う、昔ながらの家だったこともあり、毎年冬がくると寒さが辛かったといいます。
「雪国なので、ストーブのある部屋はいいですけど、戸を開けてしまうと寒くて寒くて……。部屋はもちろんですけど、床だったり脱衣所だったりも冷たかったですね。」

部分的なリフォームを繰り返しながら、家族で話し合い、2022年に建て替えを決意したそうです。

子ども部屋に造作されたカウンターテーブルは、ワークスペースとしてはもちろん、お気に入りの小物や雑貨を置いても広々と使えます。

2世帯が集う和室

部分共有型の二世帯住宅である、S邸の家族の共有部は家の中心にある和室。
モダンですっきりとしたカラーのデザイン畳に、娘さんが書いたという書が飾られています。
Sさん「両親と私たちの住空間は左右に分かれていて、この和室でつながっています。」

ご両親の住まいは、玄関からすぐに和室、その先にはSさん家族の住まいに繋がります。
Sさんのご家族が多いこともあり、時々、ご両親側のお風呂を借りに行くこともあるそうです。

手入れが楽な樹脂製のウッドデッキ

ウッドデッキは屋外、和室、リビングから出入りできます。当初8畳にしようとしていた和室の広さを6畳に抑えたことで、ウッドデッキに一部屋根ができました。

冬が楽しみになる家

Sさんのご祖父の代から大切にしてきた以前の家と変わらず、家族が良い距離感で繋がり続けるS邸。
今の暮らしだけでなく、子どもの将来までを考えた家づくりとして、20回以上もの打ち合わせを重ねてきたそうです。設計士でもある二代目・小野裕之さんの経験やアドバイスを道筋に、良い家ができたといいます。

小野住建の最大の特徴である「高気密高断熱」の通り、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる家。「夏の涼しさが体感できたので、今度は冬を迎えるのが、今から楽しみです」と、Sさんはお話してくれました。

撮影:有限会社スタジオクルー
ライター:りぶにこる